夢を選んだパパ8

りお  2008-01-06投稿
閲覧数[106] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「ホントにこれでいいのか?ちゃんと話し合った方がいいんじゃないの?」
ひろとは言った。
「いいの。お互い頑固だもん。違う意見で気持ちがぶつかり合うだけだから。たくやが産もうって言ってくれた赤ちゃんはちゃんと産んで育てる。私頑張るからさ」私は言った。
「りおがそこまで言うなら俺はもぅ何も言わねー。ただ辛かったり金の面でも精神的な面でも困ったことがあったら言ってこい?俺にできることはするし俺は応援してるから。じゃあダチきたから切るわ」
そう言ってひろとは電話を切った。
ひろとにはホントに救われる。頼ってこいって言葉1つで人間って頑張ろうって思えるもんで私はそれから5ヶ月ちょっとになるまで働いた。最後の方は何人かにバレちゃってた。お金はそこそこ貯まった。その中からとりあえず出産費を別にして残りで赤ちゃんのものを優先的に買うことにした。
実家の家族は多分私が妊娠してることに気づいてる。でも私は新しいあったかぃ自分の居場所を作りたかったからあえて何も言わなかった。でも出産1ヶ月前になった頃ママとパパがおっきな荷物を持って家に突然きた。何かと思ったらベビーベットにベビーカー、小さい赤ちゃんの洋服やガーゼのタオルなどいっぱい。「どうして…?」
私は言った。
「ママは20年あなたを育ててきたんだからりおが強がりなのも1人で全部抱え込むのも自分より他人のことを考えちゃって寂しい思いするのも人に頼れないのも全部知ってるんだよ。ママやパパやお兄ちゃんを恨んでることもね…」
私は何も言えなかった。でもただただ涙があふれてきた。
「りお…今のうちに泣いておきなさい。ママになったら泣くヒマなんてなくなるわよ。でも赤ちゃんがママを心配してお腹蹴るかもね。」
私はこの時家族を恨んだことを心の底から後悔した。そして私を育ててくれたことを感謝したんだ。続く



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 りお 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
良い成分のみ使用
死海100%の入浴剤


▲ページトップ