後期の委員会決めの時、私は一番楽そうな保健委員を選んだ。
それが小さな運命の一つだった…。
委員を決めた次の日体育館で全校集会があった。
そこで後期の委員の顔合わせがあったのだ。
委員になった一年生から三年生が、前から委員順に並ばされた。
横一列に同じ保健委員が並んだ時、私は何気なく同じ委員になる三年生の方を見た。
すると、誰かが同じように私の方を見ていた。先輩だった。
私は、ビックリしてすぐに顔を引っ込めた。
でも、ちゃんと確かめたかった。
私は、もう一度三年生の方を見た。
すると、先輩はやっぱり同じ列に居た。
そして私に気付くと、いつもの様に微笑みかけてくれた…。
『ウソでしょ?!信じられない!!嬉しい!!(>_<)』
私はその時、ウソみたいな現実と嬉しさで興奮して、顔が熱くなったのが分かった。
きっと顔は真っ赤だったと思う、だからそれが恥ずかしくて、またすぐに顔を引っ込めた。
そして、私はどうにか冷静になろうと自分と戦っているうちに、全校集会は終わっていた…。
そして、体育館を出てクラスに帰る途中、先輩が声をかけてきた。
「また一緒だね、ヨロシク!」
その言葉が私の顔をまた赤くした…。
「はい。ヨロシクお願いします…。」
私は小さくそう応えた。
その頃私には、そんな小さな偶然も強く魅かれ合う運命の様に感じられたのだ…。
それ以来私は先輩を意識せずにはいられなかった…。
あんなにめんどくさいと思っていた放課後の委員会も、その頃は楽しみで仕方がなかった…。
それからも、私と先輩は挨拶し合うだけの仲だった…。
だけど、私の中で気持ちはだんだん変わっていった…。