日が沈み、空が満天の星で埋め尽くされた頃。
気温が急速に下がり始めた砂漠地帯に二体のストライカー『ディア=パノス』と『バロンドール』が降り立った。
ディア=パノスのパイロットである峰崎龍雅は口を開いた。
龍雅「シェイル!!奴らのアジトは恐らくここから五キロ先だぞ??何故ここで降り立った??」
バロンドールのパイロットであるシェイルは答えた。
シェイル「この辺で待機するように言われたのさ」
龍雅「それは…誰の指令だ?少なくともロイではないな?」
シェイル「…」
龍雅「おい!!シェイル!!」
次の瞬間、目の前の砂地が隆起しその場所から体長4〜5メートル程のサソリが出現した。
龍雅「!?グルドだと!!?迂闊だった!!」
1体が出現するとその後ろから次々と同型のグルドが現れ、その数は50に達した。
シェイル「!?なんで!?指定された所に来ただけなのにさ!!」
龍雅「どうやら俺の伺い知らない所での話らしいな!?シェイル!!」
ディア=パノスはバロンドールに向かって右の拳を突き付けた。
龍雅「選択肢をやる!! 今すぐ俺に殺されるか!!それともこの場は協力し全てを白日の下に曝すか!!」
シェイルは舌打ちをすると目を閉じた。
シェイル「(あたしもハメられたみたいね…)いいよ…ここで決着つけよう!あんたとは元々敵同士だからさぁ!!!!!」
そう吐き捨てバロンドールは両手から瞬時にプラズマの球体を発生させディア=パノスに向かって投げ付けた。
シェイル「どっちが勝っても恨みっこなしだからね!!」
ディア=パノスは機体を反転させて回避した。
龍雅「それは俺に勝って尚且つこの状況から脱出してから言え!!」
2機のストライカーが激突している最中にさらにサソリのグルドが次々とそれぞれの機体に群がって行く。
二人は互いにそれぞれに攻撃を繰り出しながらさらにグルドに牽制を与えなければならなかった。
ディア=パノスは勢いに任せた左ストレートをバロンドールの顔面に命中させた。
バロンドールは衝撃を和らげるために逆関節の左膝を大きく曲げた。
それと同時にバロンドールは右手でディア=パノスの顔面を鷲掴みにすると右手にエネルギーを流し始めた。
シェイル「これで終わりね」