「「はぁはぁはぁ」」
二人の息切れの声が聞える
ポタッポタッ
同時に血が滴れる音も聞えてきた
風紀と雷斗は互いに切り傷や火傷の痕が酷かった
風紀)(クソッ雷斗の奴急所しか狙ってこねぇ
風紀は、息を切らしながら思った
風紀)クソッ、らいとぉぉぉぉぉぉぉ
雷斗)そんなに、吠えても変わらないよ
雷斗は、相変わらず挑発し続ける
風紀・雷斗)これで、終わりだ!!!!
風紀)ウィリアニウス・ジン・ウィンガル!!!!
雷斗)ラゥリアニウス・ジン・ラインガル!!!!
風紀と雷斗の掌から、藍色の龍の形をした風と黄色い龍の形をした雷が放たれ、激突した!!!
ZIYAAAAAA
龍の雄叫びが部屋に響き渡る
バチチチ
ゴゴゴゴゴ
激しい雷鳴と豪風が部屋に生じた次の瞬間
風紀・雷斗)ぐわぁぁぁぁぁぁぁ
余りにも凄まじい衝撃で二人はそれぞれ反対方向に吹き飛ばされた
〜風紀側〜
ガラララララ
風紀は自分の体に被っている瓦礫をどけて辺りを見渡すが
風紀)……酷い……
風紀が見た光景は、乱雑に放置されている風家の屍であった。風紀は、目を屍から思わず裂けてしまった
風紀)クソッ雷斗め
風紀は、歯ぎしりをしながら雷斗が吹っ飛んだ方へ急いだ
雷斗が飛ばされた方に行くとダンダン希望に満ちてきたのだ。なぜなら、その先には風家党首最強の人間である風紀の父親がいる部屋があるのだから
風紀)(親父ならきっと雷斗の暴走を止めてくれるはず
風紀は心のどこかでそう思った
だが
風紀は、ようやく雷斗の姿を捕らえた
風紀)らいとぉぉぉぉぉ!!!
風紀は叫びながら行くが
!!?
雷斗は、こちらに気付いていないようだ。次の瞬間
バリリリリリリリリ
凄まじい雷光が部屋をうめつくした
ドサッ
何かが…………いや誰かが倒れる音がした。「いや、そんな訳ない」と、風紀はそう思いたかった。だが、その部屋の光景は…………
風紀)親父ぃぃぃぃぃぃ
そこには、風紀の親父が倒れている姿とその姿を見下ろしている雷斗と雷家党首の雷矢がいた