ちゅっ………
嫌だ………………
「いやぁぁぁっ!!!!」
私は目を閉じた。強引に人の唇を奪って満足している男の顔などみたくもなかった。
「おっ、おぃ!」
「やめて!話しかけないでよっ!!」
「おいっ、実菜…!」
…えっ…私の名前?
「目ぇ開けろって」
私はおびえながらも、ゆっくり目を開けた。
「遅れてごめんな…こんな目にあわせちまって…悪い…」
「…圭祐!☆」
目の前にいるのは、ずっと求めていた人、待ちわびて、恋しくて、愛しくて…
大好きな人…
「ばかぁ…圭祐ぇ……!」
気づけば私は泣いていて、圭祐に抱きついた。
「ごめんな…ごめん…」
圭祐はその言葉をずっと繰り返していて、私を優しさで包み込んだ。