「何やっての??」
ラルフのポロシャツにハーパンをはいた2番目の兄亮クンが立っていた。
「亮クン…今帰り??」
「おまえ鼻声だぞ。」
亮クンはリビングを通りキッチンにある冷蔵庫の前でコップにウーロン茶を注いで飲んでいる。
アタシはその間に体温計を見つけだし熱を計るため脇に挟んだ。
「風邪ひいたみたいで…」
「万年帰宅部だから抗体力ないんじゃね??」
亮クンは小学校の時からずっとサッカー部。
「亮クンは遊びすぎ。今日も朝帰り??」
アタシは鼻をすすりながら言った。
ヤバイな…本気で風邪ひいたみたい。
「オレはやるコトやってるから良いんだよ。」
体温計の音が鳴った。
「何度??」
亮クンが体温計をのぞき込んだ。
「38度…」
「どぉすんの学校??」
「い゛く゛。」
アタシは両手で顔を覆った。
「ほら。これやるから。」
亮クンはポカリをくれた。
「ありがと。」
「寝なさい。」
「ん。寝る。」
アタシは体温計を直し救急箱を元の場所に置いて、亮クンと2階にあるそれぞれの部屋に向かった。
アタシは目覚ましを6時30分にセットしてベットについた。