陸の上の魚 1

如月 音  2008-01-11投稿
閲覧数[188] 良い投票[0] 悪い投票[0]

いつの間にか、人の顔色ばかりうかがっていた。そのほうが楽なことに気が付いたから。


私は幼いころに捨てられた


親の記憶さえ残っていない





世の中なんて、理不尽な事ばかりだと思う。

大人はいつも、自分を中心に動く。

その犠牲者は私達、子供なのだ。

ここにいる子供達は私と同じ。ここは、世間でいう孤児院だ。どこかの偉い大人が作ったらしい。“らしい”というのも、実際に作った人を見たことが無いのだ。その人は、どこぞの資産家で政界にも通じているらしい。政治家は嫌いだ。『自分が世の中を変える』なんて奇麗事の裏で権力を振りかざす。大人だって同じだろう。強い者は弱い者を見下し、媚びを売ることを強制する。こんな世界を好きになる事は一生無いだろう。

「・ことちゃん、まことちゃん
真ちゃん!」

私ははっとした。後ろにはここの院長がいた。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 如月 音 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]
ネ申盛れるカラコン
激安1日98円


▲ページトップ