「親ばか……?」
{璃由はいわゆる天才だった。誰からも愛されていたよ…うちの両親も、溺愛していた。生きていれば、今18歳だ。}
(俺の一つ上……)
{だけど、突然の事故。即死だったそうだ。親は後を逝こうとした。そして、それからさ。うちの親がおかしくなってしまったのはね…}
「まさか……」
{そう。機械で良いから、璃由をそのままにしておきたかったんだ。俺は大反対だけど…璃由の遺伝子すべてを駆使して、このロボットを作り上げた。}
「……………」
{今でも璃由がこのロボットに宿っている気がしてしまうね。いるはずないのに…情けない家族の悲惨な話さ。}
「怜治さん……」
{君は璃由のことが好きなんだろ?}
「……はい」
抵抗も躊躇いもなかった。ただ、自分の気持ちがやけに素直だった。
「好きです。璃由のことが。」
{璃由がロボットでも?}
「……はい」
{そうか………}
璃由…俺はお前が機械だって、何だって、おまえの言葉に救われたんだよ。
おまえじゃないといやなんだよ…
お前が……
好きだ………