父親は母親以上に厳しく叱り、そして叩かれた。
風邪をひいたからと嘘の電話を学校にかけ、隣町の産婦人科へ母親と向かった。
もうすぐ夏休みだったので中絶手術は夏休みに行うという事で帰宅した。
すぐ済むだろうと思っていた手術はお腹の子供が大きくなっているとの事で二日に分けて行われた。今思い出しても体が震えてしまうくらいハンパじゃない痛みだった。
もう二度とこんな思いはしたくないと思った。
でも私はこれまでに何度同じ思いを繰り返しただろうか。
男の人との交わりを求めて私からも誘うようになった。
二人目の彼は中学時代の先輩。 女友達に連れられて行ったところに彼、聡くんがいた。
高校へは行かずフラフラ遊んでいた聡くんは毎日シンナーを吸い、バイクを乗り回し、勝手気ままに過ごしていた。
近寄りがたかった中学時代の聡くんだったけど一度話したらとても優しく楽しい人柄に私は引かれていった。
聡くんの友人がまだ何人もいたが、その中にはいずれ私の彼、もしくは体だけの関係になる人が四人いた。