・破局・
誕生日からはできるだけ彼女との時間をつくるようにした。
とはいっても夏休みに近づくにつれて練習もハードになり疲れてなかなか会うことができなかった。
そして夏休みにはいるまえの7月に彼女と話しているときに
「なかなか会えないね」
「そうだね」
「夜中会いに行っちゃおうかな♪」
と言ってしまった。
自分的に冗談で言ったつもりだけど彼女は
「いいよ」
と言ってきたのだった。
「えっ…本当にいいの!?」
「うん。私も会いたいもん」「親に怒られたりしない??」「大丈夫だよ」
実は彼女の親とは親しくて何回か話したことがある。たぶん、信頼してくれていたから許してくれたんだと思う。
そして次の日曜日に部活がない土曜日の夜中1時くらいに彼女の家に会いに行った。
家のなかでは彼女とベットのなかで話しをしたりして少し寝てしまった。
朝になると「おはよ」と言い新婚生活みたいで本当に楽しかった。
でも自分の親には内緒にしていたので夜明けとともに家に帰った。
その日はばれずにすんだけど二回目にしたときにばれてしまった。
寝過ごしてしまい帰るのが遅くなってしまい親に見つかってしまったのである。親はかなり怒っていた。
もともと親は付き合うことに納得しておらず、それもあってめちゃくちゃ怒られた。
「だからあの子と付き合うの反対だったのに」
「俺が誰と付き合おうといいだろ」
「よくない!!学費払ってるの私なのよ!!」
自分の親はすぐにお金の話をする。
お金の話をするなんて卑怯だと今でも思う。
「もう別れなさい」
「なんでだよ!」
「あんたが夜這(よばい)なんてしたからでしょ」
「やましいことなんてないもしてないし!!」
「してなくてもなんかあったら責任とれるの!!」
「責任って・・・やましいことなんてしてないのに」ずっと思っていたが親から
「バスケやめるか彼女と別れるかどちらかにしなさい」
と言われてしまった。
彼女が支えてくれて癒してくれたから今まで頑張れたのにどちらかになんかムリだし!!と思った。
彼女には夜中会いに行ったことがばれたとしか言わなかった。いや・・言えなかった。
彼女に迷惑をかけたくなかったし自分の問題だと思っていた。
それにその頃の自分は人を一切信用できなかった。人に話して解決すると思っていなかった。(理由はまた今度かきます)
このことをきっかけに彼女とは別れてしまった。
蝉が鳴きはじめた夏休み最初の出来事だった。