※恋に落ちる瞬間? から改名いたしました。
……どうしよう。
今までこんな事一度もなかったのに。 気付いた時にはもうどうしようもないくらいに、本当にどうしようもないくらいに、あなたのことを好きになっていた。
こんなのよくないよ…絶対。 そう頭では自分に言い聞かせてはみるものの、やっぱり自分に嘘はつけない。 こんなことを考えながら、またいつもと同じ席に着く。
気にしない、気にしないと思いつつも、心のどこかではあなたが早く来るのを期待している。
来たっっ!! いつものようにあなたは笑顔で、元気かー!?と言う。 その笑顔が私は好き。 その歳には似合わない少年のようないたずらっぽい笑顔。 私って…いたずらっぽい笑顔に弱いんだよね…と改めて実感させられてしまった。
いつものようにあなたは、みんなの名前を呼ぶ。この瞬間が一番嫌だ。
醜いくらいの独占欲。
一瞬でも、私以外の名前呼ばないで、と思った自分にぞっとさえした。
そして時間はあっという間に過ぎ帰宅する。
ドサッと鞄を床に置きベッドに横になる。
サミシイ…
その一言を口にした瞬間に、好きという感情としてはいけないことをしてしまっているという罪悪感が同時にどっと押し寄せてきた。 胸に何か言葉に出来ないようなものがつっかえている。苦しい…。 その日の夜は声にならない声で泣いた。正確には心の中で泣いた。誰にも知られてはいけない…誰にも言えない…。 こんなのって辛すぎるよ。 辛いけど好き…。 好き…。
この日の夜を境に、私は決心をした。 苦しくても、辛くても耐える決心を。
その瞬間にさっきまであった罪悪感は、いつの間にか勇気に変わっていた。 恋する乙女はつよいんだからっ。