翌日…
「紘…おはよう」
約束の時間。俺たちはいつも通りに会話をしていた。
自分でも恐ろしい。機械と知っても、璃由を愛してしまう自分のことが……
「なぁ…璃由…明日とか…暇?」
「………………」
「病院抜け出してさ…二人でどっか行こうぜ…二人だけで…」
「……いいよ」
「アリガト」
そして、俺たちは待ち合わせを決めて分かれた。
「…………」
病室に戻った俺は何も考えることができなかった。
最近、いろんな事が起こりすぎた。その代償だろう。
明日は璃由にどんな顔をすればいい?璃由は自分を機械だと知っているらしい。事実を突きつけるのも、心苦しい。
-翌日-
「箕輪さん、俺、中庭行くから。」
「えっ、こんな朝早く…………」
箕輪さんの話を聞き終わる前に歩きだしていた。
「璃由……!」
「紘!!」
いつもと変わらぬ笑顔が眩しかった。
「んじゃ、行こっか…!」
「うん………!」
すぐに電車に乗り込み、海を目指す。
海が見たいという璃由の願望からだ。
-電車の中で…-
「なぁ、璃由……」
「ん………?」
「なんでもねぇ」
何度も事実を追求しようとする自分がにくかった。