龍雅「よく喋る馬鹿がのこのこと…」
龍雅は砂に埋もれていたディア=パノスを起動させるとゆっくりと立ち上がった。
龍雅「その高慢な喋り方は相変わらずだな?瀬崎隆也!!」
ブリキロボットを模したストライカー『ハイペリウォール』を駆っているのは隆也であった。
隆也「今日こそお前を殺してやる!!今日この日の為に俺は屈辱の日々を耐え抜いて来た!!だが今なら俺に謝りそして革命教団に服従すれば許してやる!! 」
龍雅は鼻で笑い目を細めた。
龍雅「言いたい事はそれだけか…。俺は貴様を連れ帰ることが今最大の任務の一つだ。貴様の事情など興味がない…」
隆也は怒りに身を奮わせた。
隆也「お前も結奈もなぜ俺を怒らせるんだ!!!素直に従えば助けてやると言ってるんだよ!!!!!!!」
龍雅「やはり桜井結奈が拉致された情報は真実のようだな!!それと貴様のような者に俺が負けるとでも?自惚れるな!!」
ハイペリウォールは急加速しディア=パノスに接近した。
隆也「ならその目で確かめろやぁ!!!!!」
ハイペリウォールは右の拳でディア=パノスに殴りかかった。
ディア=パノスは左手でそれを受け止めた。
その時、左肘からの異常な音がコックピット内で『危険』と検知された。
龍雅(!?流石だ…。シェイルはこんな奴と戦ったのか)
隆也「ハイペリウォールの破格のパワーを理解できたかい??とっとと諦めてくれないかな?ハハハハハハハハハ…!!」
ディア=パノスは左の拳でハイペリウォールのはらわたを捉えた。
しかし、ハイペリウォールのボディは変形どころか傷一つ出来なかった。
龍雅(!!!!!!!?聞いてないのか!?)
一方、ハイペリウォールは残された左手を張り手にしディア=パノスの頭部を突き上げた。
その攻撃は直撃し、ディア=パノスは空へ高々と突き上げられた。
放物線を描くように吹き飛ばされたディア=パノスは再び砂丘に身を埋めた。
隆也「あ〜ぁ、その程度の実力しかないの??俺の言う事を聞いていれば助けてやったのに!」
龍雅「言ったはずだ!!『自惚れるな』と…」
ディア=パノスは再び立ち上がった。
しかし、先の攻撃の影響でディア=パノスの頭部の顔面部は完全にえぐり取られていた。