――朝―――\r
案の定、カロンは熱を出していた。顔が赤く、ほてっている。
木にもたれながら、俯く様は本当に苦しそうだ。
「・・・っ―――――」
うなされている・・・夢でも見ているんだろうか。
「大丈夫?―――カロン」
「か・・・ぁさ・・ん」
眠りながらカロンが言った。
泣いている―――。
そのとたん、イオは突然その場にしゃがみ込んだ。
「・・声が・・・聞こえる」
頭を押さえて。
「や・・・め――――」
映像がイオの頭に入ってくる。
どこだろう・・・誰かが倒れてる。血に濡れて。
「かぁさん・・・父さんは?・・・ねぇ・・・かぁ――――」
息が切れる・・・。
「ねぇ―――カロン、あんた・・・・・」
眠っているカロンに話し掛けるイオは一段と神妙な面持ちになっている。
「――――。」