母の居ない僕の隣にいつも居てくれたばぁちゃん。
厳しくて優しくて可愛いばぁちゃん。
大好きなばぁちゃん。
僕が大人になるにつれ小さくなり、
会話も減り
部屋でボッーと過ごす事が増えたばぁちゃん。
ある日、ばぁちゃんが倒れた
ガンだった・・・・・・・・
もう治らない
分かっていた
もう長くない
分かっていた
寝たきりのばぁちゃん
「ばぁちゃん?」
話しかける僕。
「今日は誕生日だね。今年は何が欲しいんだぃ?」
本当は誕生日では無い。ばぁちゃんは薬で朦朧とした意識の中で子供の頃、甘えていた僕を重ねていた。
涙がでた。
「ばぁちゃんのご飯が食べたい」
涙を拭き笑って答える僕。
「そうかぃ。それなら後でたくさん作らないとね」
「うん!」
答える僕。
それがばぁちゃんとの最後の会話だった
仕事で最期をみとれなかった僕は病室に入るなり周りを気にせずに泣いた。
泣き崩れた。
イヤダヨゥ・・・・
ばぁちゃん
たくさん甘えた。
手を握り、その手を額にあてずっと泣いた
声にもならない声をだし・・・・
何度も呼んだ
ばぁちゃん
ばぁちゃん
ばぁちゃん
ばぁちゃんありがとう
最後に沢山甘えたよ
いい歳した大人がワンワン泣いてごめん
ばぁちゃんなら怒るな
でも、もう大丈夫
だからばぁちゃんも元気でね
大好きなばぁちゃん