私は会いたかった
すぐに
「明日も大丈夫。」
と即答した
『ほんとに？嬉しいよ。明日は俺が泊まってるホテルの一階においしそうなイタリアンのお店があったからそこで食事をしようよ。俺、リッツカールトンに泊まってるから。わかるかなぁ？』
お年頃の私にはホテルという言葉が警戒心を覚え、卑猥にも聞こえた
ラブホテルでもないのに・・・
少し戸惑いながらも
「わかる。じゃあそこに六時でいい？」
『オッケー。遅くなっちゃったから送っていくよ』
優しい・・まだ和を知って二日目なのに
「大丈夫」
『ほんとに？じゃあ明日楽しみにしてるね』
ネオンがちらちら和の顔を照らしている
和に笑顔で手を振った
和は私が見えなくなるまで見送ってくれた
家に帰りついた
るんるん気分の私を母が不思議そうに見ていた
朝が来た
私は学校が休みにもかかわらず学校に行く日よりも早起きしてしまった・・
何を期待しているのか・・
何も期待していないはずなのに、二回もシャワーを浴びた
何も期待していないはずなのに、洋服選びに三時間もかけていた
何も期待していないはずなのに、念入りに精一杯のメイクをした
準備万全となったときはもう夕方五時を過ぎていた
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