Dream Theater?

K.st  2008-01-16投稿
閲覧数[99] 良い投票[0] 悪い投票[0]

U商業高校へ着いた。

「高2の時だったかな。」

亜妃が体育館に差し掛かったところで語りだした。

「友達にボーカル頼まれて学祭でライブやったんだ。その時はジュディマリのコピーやったんだけど、すごく皆盛り上がってくれたの。」

「お前の歌唱力だったらそりゃ盛り上がるだろ。」

「ううん、その時は恥ずかしながら歌はあんまり上手くなかったんだよ。でもね…。」

亜妃は続けた。

「その時の熱気と臨場感がたまらなく良くて、私は絶対歌手になるって決めたの。」

「歌うのが上手くなくても、お前の歌声にみんな引きつけられたんだよ。」

「またまたお世辞を〜。!」

「じゃなきゃ、亜妃が『日本を代表する歌手だ』ってことが説明できないよ。誰もが一流になれる訳じゃない。」

亜妃は近くの階段へ座り、校庭を眺めた。

「俺の中じゃ『浜口アスミ』は日本一だけどな。」

「世界一じゃないの?」
亜妃が笑顔を浮かべながら言った。

「え、いや…。」

「ごめん、うそ。ありがと。」

俺たちはしばらくその場所で黄昏た。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 K.st 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ