オータムカフェ

柊太  2008-01-16投稿
閲覧数[87] 良い投票[0] 悪い投票[0]

このカフェの、この場所に座るのは何年ぶりだろう。

9年?いや、もう10年になるかな?


いくら時を重ねても、ここはまったく変わっていない。


二人で何度このテーブルにつき、二人で何杯のカプチーノを飲んだ事だろう。


さっきまで見てた映画の感想を言い合ったり…
降りしきる雪をただ見つめていたり…
ファッション雑誌のモデルを批評しあったり…



ずいぶんと昔の事だと思っていたけど、ここに座るとまるで昨日の事のように思えてしまう。


そこの入口から今にも君がやってきそうな…


やめよう。
ここで君を思うのはあまりにリアル過ぎて苦しい。




このカフェは場所柄昔からよく躾けられたワンちゃんとそのオーナーに人気がある。

今も、一番奥の席にバセットハウンド。
テラス側にはアイリッシュセッターとボストンテリアが慣れた様子で落ち着いている。


なのにうちのラブラドールはなんでこう落ち着かないんだ。


さっきから椅子の周りをグルグル廻ったかと思うと、テーブルの上をクンクン。



「ブラン!恥ずかしいからじっとしてなさい!」



まだこの子には早かったかな?


というより、躾けの悪いこの子にはこんな上品な場所は無理だったのかも…眞吾は入って5分で後悔した。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 柊太 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
ブツブツ・ザラザラ…
ツルリン綺麗な美肌♪


▲ページトップ