《後で会いに行こ》
由衣の言葉が気になり、授業なんて全く聞いていなかった!
由衣の好きになった人を想像していた!
(どんな人?歳は?どんなタイプ?同じ学校?)
頭をフル回転させ、頭の中はその事だけでいっぱいになっていた。
そんな事を考えていたら、いつの間にか昼休みになっていた。
「美夏〜お昼食べ行こ」
「え?あぁ、お昼ね!行こっか!」
教室を出て、由衣の後について行く。
でも、今日はいつもと違っていた!
いつもは、1階にある食堂で食べるのに、由衣は階段を登っていく!
いつもは持っていない手提げ袋を持ちながら!
「由衣、どこ行くの?」
「屋上だよ!」
「何で?屋上で食べるの?」
「そ!それに朝言ったでしょ?会いに行こって」
「えっ??じゃあ、屋上に由衣の好きな人がいるの?」
「うん!!いつも、友達と屋上にいるんだって!だから、一緒に食べよって事になったんだ!」
今までに見たことのない、凄くカワイイ笑顔で由衣はそう言った!
恋をすると、こんなにも可愛くなれるんだと思った!
同時に緊張が体を固くしていた。
今まで、そういう状況下に立った事がない為どうすればいいのか解らない!
心の準備も出来てない内に屋上に着いてしまった・・
由衣がドアを開け、眩しい光が差し込み目を細め屋上を見渡すと、そこに2人の男子生徒が座っていた!
これが、初めての出会いで私が恋をするキッカケになるなんて、考えもしていなかった・・・