カリッカリッ……
ポキッ!
「あっ…。また折れた。」
カリッカリッ……
ポキッ!
「………はぁ…。」
まるで自分にダメだしをしてるみたいにシャーペンの芯がポキッポキッと折れていく。
「勉強……たりぃ…。」
高校二年ともなればよくあることなのだろうか。
今、ものすごくこの現実から逃げたい。
勉強して、家かえって、飯くって、寝て、起きて、また勉強…。
別に勉強が嫌いなわけでもないし学校が嫌いなわけでもない。
だけどなんか嫌なんだ、この現実がものすごく嫌なんだ。
だからってやんなきゃいけないと理由がわかってる以上やらないわけにはいかない。
「俺は今なにがしたいんだろう…。」
思わず口にでるくらい思い悩んでいたのだろう。
その失言を先生は見逃さなかった…。」
追加…。
勉強して、先生に怒られて、以下同文…。
「ただいま。」
俺のただいまと言う声が、むなしく反響する。
それを俺はバタンっというドアを閉める音で止める。
外でははカランカランと「前田」とゆう標札が閉めた拍子に落ちていた…。