「ガン…??」
「そう、俺ガンだから。」
「悪性なの??」
「抗癌剤で治すから」
…やっぱり。いやな予感がした通りだった。
表情からして真剣な感じだったから、嘘だなんて思ってない。でも詳しく知りたい。だから…
「来ちゃった…。病院」
開がこの病院に通院してることは知ってた。
最近、放課後も
「用があるから。」って足早に帰ってしまうのを不思議に思って、何度も追跡したら、幾度もこの病院だった。
「あのぉ…、一ノ瀬(イチノセ)開の担当医の方にお会いしたいのですが。」
受け付けでそぅ尋ね、自分の名前を伝えてから、しばらくすると、
「こちらへどうぞ…」
1人の看護師があたしを誘導してくれた。
辿り着いたのは外来用の外科の部屋だった。