If the miracle occurs

梨亜  2008-01-18投稿
閲覧数[323] 良い投票[0] 悪い投票[0]

年頃の男女が、と思うかもしれないが、幼馴染み同士である僕たちにとっては、普通のことなのだった。
こうすれば、おかずの少い購買弁当でも、いろいろなバリエーションが楽しめるのだ。
昼食を食べ終わった僕たちは、圭太の提案により、握手をしあうことになった。
「青春」とかいう死語をひっぱりだし、あっさりと認めさせてしまった圭太は、ここまでくるとすごいと思う。漫画の読みすぎだろ。
僕の場合、手で触れた者の感情は、勝手に全部僕に流れてくる。
圭太や美空については何も心配することはない。
二人とも僕の魔法のことは知らないけど、いつもどうでもいいようなことばかり考えている。
問題は、悠里亜だな。
嫌に思われてたりでもしたら結構悲しいし、それにデリケートそうだし。
気にしないのが一番だ。
僕は不安を全部頭から取り消し、悠里亜との握手に臨んだ。

でも、僕が読み取った悠里亜の心の内は、そんなものじゃなかった。
僕が読み取ったのは、悠里亜が…。

一悠里亜が、吸血鬼だということだった…。


『バレないようにしなくちゃ。私が吸血鬼だなんて、言わなければ誰にもわからないはず。今度こそ、類くんたちと仲良くやるんだ…。大丈夫、バレない、大丈夫………』

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 梨亜 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ