私が、死んだ日。1

1003  2008-01-19投稿
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その日は、とても良く晴れた日でした。


雲ひとつ無い、吸い込まれてしまいそうな程の鮮やかな青。


その空の下で。


彼女は、腰まで伸びた髪を右の耳にかけながらしゃがみこむ。


そして、履き慣れた黒い靴をゆっくりとしなやかに並べた。


風が優しく彼女を包む。


―きっと、鳥になれるはずね。―\r


そう彼女は確信して、クスリと笑う。


もう涙は出ない。


冷たいコンクリートに、紺色のハイソックスのまま立ってみる。


冷たさがやけに心地良くて、生きている事を実感する。


迷いは無い。


深いグリーンのスカートがふわりと揺れた。


目を閉じて。


さぁ、逝きましょう。


彼女の五感は消え去って、やがて第六感が研ぎ澄まされた。








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