初恋21-1

エリ  2008-01-19投稿
閲覧数[223] 良い投票[0] 悪い投票[0]

2年生、春。
クラス替えの発表。
ダイキと同じクラスになれることを願っていた。
「エリ!また同じクラスだよ!」
サチコが笑顔で抱きついてきた。
「コウヘイもだよ!」
クラス全員の名前を見ながらサチコと抱き合った。
でも、ダイキとミカの名前がない。
「ダイキとミカは?」
ダイキの方をむくと
「俺、1組。」
と、遠くのクラス表を指差した。
私は6組。
教室がかなり離れてしまった。
「ミカは?」
サチコがミカの名前を探す。
「ミカは1組だよ!」
ダイキとミカが同じクラス。
なぜか不安を感じた。
なぜだかわからない。
でも、いやな予感がしてしょうがなかった。
それぞれの教室にむかっている間、ダイキは手を握っていてくれた。
「エリ、これから昼飯は一緒に食べよう!」
私の不安を察してくれたのか、ダイキが言った。
「1年の時みたいにいつも一緒にいられないぶん、昼くらいは一緒にいような!」
ダイキの優しさに涙がでた。
「エリは泣き虫だなぁ!」
ダイキがそっと涙を拭いてくれる。
「ダイキ、一緒に食べようね。」
泣きながら震える声で答えると、頭をやさしく撫でてくれた。

それから毎日ダイキと2人でお昼は過ごした。
ダイキがいつも、教室まで迎えにきてくれた。
何気ない時間でも、ダイキといると楽しい。
クラスが離れてしまった分、会える時間がとても大切な時間に思えた。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 エリ 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ