「あっ!咲夜?少し帰るの遅くなるかも、ごめんね!」そう言って電話を切った同棲中の彼女の由希。
「とくに遅くなる理由もないはずだよなぁ」そんなことを考えながら時間ばかり過ぎていった。
19時30分。電話が鳴ってからちょうど30分がたった頃だった。「もしもし咲夜君!由紀が!由紀が・・・」それは由紀のお母さんからだった。
由紀が交通事故にあった。そんな簡単な内容しか覚えていないくらい頭の中が真っ白になっていた。
「由紀、由紀・・・」
何回も名前を呼びながら病院へ急いだ。病院につき、由紀を探した。
そこに待っていたのは由紀のお母さんと・・・もう、動かなくなった・・・由紀の姿だった・・・。
ほとんど即死状態だったそうだ。由紀のそばには、手紙が落ちていたらしい。
手紙にはこう書かれていた「今まで、そしてこれからもよろしくね!二人で過ごしてきた初めての記念日かな?これって記念日?まぁいいかぁ!お誕生日おめでとう咲夜!」
そして、手紙と一緒に何事もなかったようにケーキが落ちていたらしい。
「そうだね・・・、今日は俺の・・・誕生日だったね由紀・・・。」