殺人鬼番場6

ジュン  2008-01-19投稿
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道田さんに連れられて来た所は、いかにも古い家だった。信太郎はなにも言えないまま、道田さんに連れられて家にはいった。中はとても広く、とても静かだった。そして、畳の部屋の所で道田さんが止まった。
『ここが君の今日からの部屋だ。』
道田さんは部屋に入り、電気を付けてくれた。中はなにもなく、隅にタンスが置いてあるだけだ。
『わかりました。』
信太郎は初めて口を開けた。道田さんは信太郎を一度見て、言った。
『君には話すコトがある。この部屋で少し休んだ後、玄関の横の階段を降りてきなさい。』
道田さんはそう言い残すと、どこかへ行った。

数分後、信太郎は道田さんが言った通り、玄関横の階段を降りていた。電気はついていなく、とても暗い。何度かつまずいたが、なんとか歩き続けた。ドアのようなものにぶつかるまで2分ほど歩いた。降りたり、廊下のようなのを歩いたり。信太郎はドアを開けた。中は涼しい。今は夏だけど、寒いと感じるくらいだ。−もしかして、ここが監禁部屋か?でも、道田さんは部屋を与えてくれた。その時、前のほうから声が聞こえた。
『こっちだ。』

道田さんはさっきと同じ格好で現れた。
『待ってたぞ。まぁここは寒いから奥に行くか。』
信太郎は道田さんに着いて言った。そこには、暖房のついた部屋があった。とても暖かい。
『それで、話とはなんですか?』
信太郎は尋ねた。
『あぁ、君は警察から特別監禁として、わしの家にいるだろう?』
こんなわかりきった質問に信太郎は戸惑いながらも、
『あッはい。そうですが…』
『それぐらいは知ってるか…。ここから聞いてほしいのだが、この特別監禁とは、わしが考えた案なのだ。』
えッ…。道田さんが…?
『イヤ、驚くだろうが…わしは君を助けてやろうとしたんだ。あの警察から…』
信太郎は、話が複雑になりむずむずし始めた。
『助けるとは何故ですか?僕はなにもしていないのに…』
道田さんの返事を待った。しかし、道田さんは下を向いたまま、なにも言わない。5分が経った。信太郎は我慢できなくなり、口を開けようとした時、
『そうだ。君はなにもしていない…。しかし、実際は大変なコトなのだ…。君は悪くない…だが、』
なんなんだ!なんで遠回しに言うのか…。そして、次の言葉が信太郎を谷底に落とすことになる。

『犯人は君なんだ。』

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