5月18日───
今日は翔吾の誕生日だ。
そして紗里達が帰る日──
「これ…渡しといてもらえる??」
紗里は和斗に包み紙を渡した。
「これって…」
「そう…翔吾に誕生日プレゼント。」
「……分かった。渡しとく。」和斗は受けとった。
「和斗くん。あたし和斗くんとは付き合えないや。翔吾が…すきだから。」
「──…そっか…」
「…ウン。ゴメンね。お世話になりました。」紗里は頭を深くさげた。
さよなら…翔吾
あたしは地元に帰っちゃうけど
あなたを嫌いになるなんてできないや
まだこんなすきなんだもん──
だからさよならじゃないよね