2008年 1月
高校の同期との新年会を終えて男二人で帰宅しようとしていた。時間は午後11時を過ぎたころ、明日は会社も休みで帰るには少し早すぎる。
「おい、可愛い女の子がいる店に行こうぜ」
友達のタツヤが言った。「えっ…俺は嫌だ…」と俺は返事を返した。
キャバクラや風俗にはまったく興味がない俺は誘いを断ろうとした。
「大丈夫だって、たまには付き合えよ。一回くらい経験しとくといいぜ。」タツヤは行く気満々だ。俺は前の彼女と別れて二年は経つ、何故か急にそのことを思い出したせいか、タツヤの誘いにのってしまった。
車を走らせ15分くらい過ぎたか、(ルージュ)というお店に着いた。
店内に入りコースの説明をボーイさんから受ける。初めての俺は一番安く短い40分コースを頼んだ。
7800円…風俗未経験の俺には結構痛い出費だ…。
「こちらのアルバムから女の子をお選び下さい。」ボーイさんがアルバムを持ってきた。
「お前先選べよ。」
タツヤが言った。
正直俺は誰でもいいと思いながらアルバムを見ていた…。が、そう思っていたなかで一枚のアルバムに目が引かれた。
その子はシホ…めちゃめちゃ可愛い…そう思った俺はシホちゃんは指名した。
5分ほど待ってボーイさんから案内される。
「お客様、お待たせしました。」
いよいよシホちゃんと対面だ。初めてのせいか、緊張しているのが自分自信でもわかる…。
カーテンを潜るとそこにはシホちゃんが立っていた。
「初めまして。シホです。」と、挨拶をし、俺の手をそっと握り、部屋に案内された…。
これが二人の出会いであり、俺の切ない恋の始まりだった…