恋色 1.水色
あなたと見上げた空はどこまでも突き抜けるような青だった。
手をつなぎ笑いながら歩いた体育館への道のりは今はもう歩かない。
なんでかな?
どうしてかな?
こんなに好きなのに届かない想いを抱きながら、あなたがいなくちゃ死んじゃうって思っていたのに、私は今も生きている。
あれは去年8月。
すごく暑い日でバスケットを終えた2人は
『ビール!!』
と盛り上がっていた。
初対面にも関わらず、あなたの魅力にどんどん引き寄せられて、どんどん好きになっていく自分がなんだかとても軽い存在に思えた。
でも、今でもちゃんと自信持って言えるよ。
出逢った瞬間に私はあなたに恋していました。
求め合うばかりの恋しかしらずに、失いかけていた純粋な心を取り戻して、私はまっすぐにあなたを愛していました。
でも、失ってしまったんだ。
あなたを失いたくなかった。
あなたがいなければ
私の人生は何もなかったって思うんだ。
繰り返し何度も思い出して、優しい気持ちになるんだ。
日溜まりのようなあたたかい気持ちになるんだ。
歯車が狂い始めて、あなたに愛されていないと感じてから私は怖かった。
失う恐怖がこみ上げてきた。