『はるは嫌いな食べ物はある?』
和がきいてきた
実は嫌いな食べ物はたくさんある
もともと和食が好きでどちらかというとイタリアンやフランス料理などはあまり慣れていない
でも、そんなことは言ってられない
「とくにはないから大丈夫」
私がそう答えると、店員に
『僕はビールを、彼女にはペリエを。料理はこのコースで』
と、和が注文した
さすがに未成年にお酒をのませてはいけないと思ったのか、お酒をすすめてこなかった
このときまた、私は自分が子供なんだと感じた
店員が厨房に入っていった
『ご両親には何て言ってでてきたの?』
イヤな質問だった
嘘をついて出掛けたに決まっているではないか
そんなに子供扱いしないでよ
そう思いながらも
「友達と食事に行くと言ってきたよ」
『そっか。門限はあるの?』
またそういう質問か・・あるに決まっている
私はこれ以上子供扱いをされたくない為か話を変えた
「そういえば、五日間こっちにいるって言ってたけどいつ東京に帰るの」
すると
『明後日朝一の飛行機で帰る予定。あっという間だよ。でもこっちにきてまさかはるという女の子とこんなに仲良くなれるとは縁って不思議だね』
女の子かぁ・女性ではないのか・・