「大丈夫??寒い??冷房消そっか。」
秀がクーラーのスイッチの前で言った。
「良い。寒かった時のためにカーデ持ってきてる。」
「うーっす。」
扉の開く音と裕太の声が聞こえた。
「「だークンおはよ。」」
秀と藍治はハモって言った。
「おはよー。」
アタシは二人の挨拶の後、顔を伏せたまま言った。
「だークンて言うな。藍治、特におまえリーチかかってるぞ。あと1ポイントでセブン行ってレジでアイス温めて下さいって言えよ。」
「うわ、ハードォ。」
藍治が言った。
「…で、椿眠ぃの??」
裕太が少し声のトーンを下げて言った。
「椿サン風邪なんだってぇ。」
秀がアタシの代わりに答えた。アタシは三人の会話に耳をすませて大人しくしていた。
「夏風邪??」
「夏風邪みたい。今日早退して病院行くらしいから。」
秀が言った。
「そんな具合わりぃの!?」
「ん〜悪いみたい。熱あるって言ってるし…。オレも病院ついてくから二人で早退します。」
「おはよー。」
生徒会室の扉が開く音と鈴子サンの声。