ネイティブアメリカンの言葉にこんな言葉がある。
『あるがままに、動物は他の動物を見てあの動物になりたいとは思わない、自らを受け入れあるがままに生きよ。』
よーするにコンプレックスなんて言うのは、必要ないよって事なんだろうけど…。
自分の顔を見るたびに落ちこむ俺には、無理な話しで…。
と言うのも、俺には普通の人の何倍もホクロがある。
顔、腕、足、身体、ケツ…なんで!?なんで!?…ってぐらい…。
小さい頃顔のホクロをなぞって書かれ、星の形になったから「スター」なんてアダ名まで付けられ、からかわれ、いじられ、いつの頃か他人のホクロに対しても拒絶反応をするようになってしまった。
ホクロの無い人間なんかいない!って事はわかっているのだけど…。
そのせいで20年間彼女なし…。
「ホクロがない!」って思っても、やはり見えない所に『ヤツ』は居て…。
俺の人生ど〜なんだ〜〜ッ!!
と思った矢先、奇跡が起きた。
それは俺がバイトしているピザ屋に、新人の子が入ってきたときの事。
いつもどうり着替えようと更衣室を開けたら下着姿の彼女を見てしまった。
「ごめんなさい!」
と一瞬ではあったが長年培った俺の『ホクロアイ』はそれを見逃さなかった!
「………ない…。」そう彼女にはホクロがなかったのだ!
これは神様が与えた最初で最後のチャンス!
そう信じ俺の恋は、始まろうとしていた。