彼は、嬉しそうに、私のプロポーズを受けいれた。 でも、私たちは、一緒に暮らしたわけではなかった。 私たちが、会うのは、いつも海。二人ピッタリと身体を寄せ合い、波打ち際で足を濡らして遊んだり、蟹や船虫が戯れる岩場に座って、海を、ぼんやりと眺めて、日没まで過ごしたりした 私たち、二人にとって、他人の存在は、無だった。 お互いが、この世のたった一つのかけがえのない存在で、この世の隅で、二人、ひっそりと生きていた
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