4日後、ミカは学校に出てきた。
いつも通りの明るさを取り戻していた。
「ヒロシ君なんか、もう忘れるもん!」
そう言って笑顔をみせるミカ。
でも、どこか前と違うような違和感があった。
サチコもコウヘイも気付いていない。
きっと私の気のせいなんだと思うようにした。
昼休憩になって、いつも通りダイキを待っていると、ミカとダイキが2人で教室に入ってきた。
「お腹減ったぁ〜!」
ミカはそう言いながら、サチコの席に向かっていった。
「エリ、おまたせ。飯食いに行こ!」
ダイキに言われるまま、教室を出た。
何か様子がおかしい。
「ダイキ、ミカと何かあった?」
「別に。それより、今度弁当作ってよ!エリの手作りで。」
やけにダイキが明るかった。
いつもはクールな感じなのに。
昼休憩中ずっと明るくて、いつも以上に話している。
こんなダイキ見たことがない。
すごく不安で、ダイキが何を話したかも覚えていなかった。
午後からの授業は、ずっと上の空で、何度も先生に注意された。
放課後ダイキの教室に行くと、ダイキの姿はなかった。
「あ!エリ!」
ミカの声が背後からしてびっくりした。
「わっ!ミカ!びっくりしたぁ〜。ねぇ、ダイキ知らない?」
「ダイキなら担任に呼び出されて職員室に行ったよ!」
メールくれればいいのに。
そんなことを考えていたとき、ミカが私の顔を覗き込んだ。
「ね、エリ!話があるんだけど、今からヒマ?」
「うん。ダイキを待ってなきゃいけないし、いいよ!」
教室の適当な席に座る。
生徒はみんな部活か下校してしまったらしく、教室には私とミカしかいなかった。