私が落ち着いたのを見計らって、ダイキはお母さんのいるリビングにつれていった。
お母さんは不安そうな表情をしてリビングのソファーに座っていた。
今まで私がこんなふうにひきこもることがなかったもんね。
すごく心配をさせてしまった。
ダイキと一緒にリビングに入ると、驚いて私をみつめた。
「ほら、エリ。言うことあるだろ?」
ダイキの手を握ったまま、お母さんの方に近づいた。
「お母さん、心配させちゃってごめんね。でも、もう大丈夫だよ。」
今のできる精一杯の笑顔をみせた。
「エリ、よかった。」
お母さんは思いっきり抱き締めてくれた。
「心配したんだから!」
お母さんの手が震えている。
「ごめんね。」
お母さんも少しだけ泣いてたように思った。
ダイキは帰るときに
「また明日、学校でな!」
と言った。
「明日、学校でね!」
私もそう言い返した。