真っ白な部屋に真っ白なベッド。 その中にうっすらと涙を流しながら母親の手を握る彼女。 その横で父親は声をつまらせ泣いている。 僕はというと涙も枯れはて窓から見える海と夕焼けをただ眺めていた。 彼女と出会ったのは今年の夏だった。時期外れの転校生だったので鮮明に覚えている。 僕の学校はこの地域一番の進学校で、その夏も来年の大学受験に向け皆が必死に勉強に励んでいた。 そんな学校に彼女がやってきたのは青空の広がる日だった。
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