朝から飛び続けていた一羽の梟は、ずっと飲まず喰わずだったのも手伝ってとても疲れてきたみたい。
時折、ガクッて大空から落ちてしまいそうなの。
でもね、梟は落ちそうになるたびに、大好きな飼い主さんの顔を思い出して、飼い主さんへの想いだけでどうにか飛び続けているみたい。
どうなっちゃうのかな、この梟。
無事に飼い主さんの腕にとまれるのかな。
自分が好きなように、飼い主さんからも好きになってもらえるのかな。
それとも、力尽きてしまうのかな。
きっとこの梟は、飼い主さんの声だけじゃ戻れないかもしれないね。
疲労がたたって耳も目も悪くなったみたいなの。
両手を広げて見つけにきてくれる飼い主さんの姿を、ぼんやりしはじめた視界で飛ぶ梟が心の支えにしているよ。
がんばってほしいね、この梟に。
間に合えってくれたらいいね。
この梟の大好きな飼い主さん・・・
続く