「あきらめてないから!!」
そう叫ぶ香乃は、赤面になっている叉雄(さゆう)と向き合っていた。
「・・・っだよ・・・。」
そう言いながら、家に入って行った。
(これで、いいのぉ!?)
不安な考えを残し、去って行った。去ったというより、走り去った、が正確だ。
遠藤 香乃は12歳のそろそろ卒業生。まぁ、背が小さいのと明るすぎるのがたまにキズという点では以外ではいい方だ。そして、今さっきのは竒崎 叉雄(きざき さゆう)に告白していたのだ。「あきらめてない」というのは、前にも一回告白した事があり、それからまた再度挑戦してみたのだ。
次の日。
(結局、関係が浅くなるだけじゃぁん。)
泣き泣き学校へ向かう。
「あっ。」
前方に見えるは叉雄だ。
(くぅ〜。なんで告白なんかしたんだよぉ!)
学校に着いてからの事だった。たぶん、叉雄はかのをさけるだろうと考えていた。が、いつになくおちょくってくるしはなしかけて来る。
(どういうつもり・・・。)
そう考えながらも、(一応)楽しく過ごした。