「うっひゃ〜」
すごいところだ。木やら草やらで、地面は見えないほど覆いつくされていた。バサバサっとなにかがはばたく音が聞こえた。多分鳥だろう…。
オレの名前は佳ヶ魅 淳。高木中学の1年生だ。わけあって、こんな所にいる。もとはといえば、あのオヤジのせいだ。
あの日、オレは終業式を終えて家に帰って来た。今日からまちにまった、夏休みなのだ。気分も絶好調で、家に着いたら「ただいまー!」と大きな声で言った。「…。」返事はなかった。
(あれ?いつもなら母さんがおかえりっていうのに…。いないのかな?)ひととおりみたところ、買い物にでも行ってるようだ。淳は自分の部屋でくつろぎながら、明日からなにしようかを考えていた。
母さんが帰って来た。なるほど、今日のご飯はトンカツらしい。すぐに夕飯の準備をしはじめた。オレはそのよこで、ソファーにねっころがっていた。父さんが帰って来た。「淳。明日から休みだろう?三日後にここにいって来い。楽しいぞ。」といって、パンフレットを一枚わたされた。旅行会社に勤めているだけあって、こういうことはいつものことだった。(はぁ〜。またか…)と思ったが、とりあえず見てみた。内容は、無人島で一週間暮らすというものだった。なんとなくおもしろそうだし、「わかった。やってみる。」
そして、無人島にいった。相当長い間船に乗っていた。すると、前の方に島が見えてきたと、誰かがいった。不思議な形をした島だった。船から降りて、係の人の指示を受け、それぞれテントをはった。一日目は、みんなで島をまわり、説明を受けた。なんでもこの島にはある秘密が隠されているんだとか…。
眠いから、一回目はとりあえず終了。次作を待て!