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etc.  2008-01-26投稿
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 「特別便?」

 「えぇ、あなたには貨物室に乗り込んで頂きます」

 「嘘でしょ!?」

 「嘘です。 あれを見てみな」

 そこには一基のセスナが留まっていた。青の流線型が太陽に反射して輝いている。

 光は久々に見るセスナに興奮気味である。光は父親と国内をヘリコプターや飛行機で飛び回った経験がある。大体は自分の理解出来ないような会議のついでにであったが。

 「よくチャーターしたわね」

 「御褒めの言葉ありがとうございます。 実は停留料金のほうが馬鹿にならなくて……」

 「さぁ、いこうか」

 マークが二人の背中を押し、搭乗口に誘導する。Jは両手両肩に重そうな荷物を持ちながら。





 「官制長、これを見てください」

 慌てた様子で一人の官制士が書類を持ってきた。

 受け取った重厚のある男、どうやら現地最高責任者のようだ。

 白い髭を生やしたその男は眉間にシワを寄せている。

 「いつ来た情報だ?」

 「ちょうど5分前です。 発信源はアメリカのアリゾナ州、確認が取れましたので間違いありません」

 官制長は少し考えたなり、マイクに向かって叫んだ。

 「157番ゲートの小型旅客機を確保しろ」








 「157……157……っと、ここか。 しっかし遠いな」

 光一行はゲート157の前に来ていた。

 「パスポートとチケットを拝見」

 にこやかに話しかけて来たのはゲートスタッフ。

 「はい」

 素直に四人分を光が手渡した。

 「日本は楽しかったですか?」

 勿論、相手は外人だと思い込んでいるため話している言葉は英語。

 「あぁ、特に富士山と自動販売機には感動したな」

 返答は望。

 「そうでしたか、セスナとは羨ましいですね。 ではアメリカまで良い旅を」

 「ありがとう」

 望は得意げにパスポートとチケットを受け取りすごすごとゲートを通り抜ける。

 光達も後を追う。

 プルル……プルル……

 四人がゲートをくぐり終えた時、後方で業務用の電話が鳴ったのが聞いてとれた。

 「はぃ……え? わ、わかりました!」

 急いで振り返ってみるが光達の姿はなかった。



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