第1章…旅立ち
―――幸13才(中1)――――音楽のリコーダーのテストがあるため、昼休み幸は仲がいいナオコとユカと共に屋上で練習する。
『あ〜まぢだるぃ↓↓』
声を揃えて叫ぶ3人。
『そだっ!!もうすぐ夏休みじゃん?幸とナオコいっぱい遊ぼうね♪』
相変わらずテンションが高いユカは夏休みのことについて話始める。
『だねぇ♪楽しみ。』
ナオコも続けて話す。
『でも、ナオコとユカは部活…』と幸が途中まで言いかけたとき、ユカが割り込む。
『サボるし!!』
自信満々に言うユカ。
サボるんかい!!幸は一人で心の中でツッコミを入れる。
『みんなでどこいこうかぁ?やっぱ彼氏探し?(笑)』
彼氏が欲しい?いっているナオコが言う。
『逆ナンする?』
真面目に言ったユカの発言に大笑いする3人。
『…さっきから珍しくおとなしいけど…幸はどこ行きたい?』
ユカが幸に語りかける。
さすがユカ…ぅちの異変に気付くとは…。
『…あ〜ごめん。ぅち、大阪のいとこの家行くんやわ。』
焦って言う幸。
『え〜まぢ?幸いないと寂しいだけど〜↓↓』
幸のホッペを両方摘みながら頬を膨らまかすナオコ。
『すぃゃへん』
幸が申し訳なさそうに言う。
『まぁ、しょうがないょね!!楽しんで来なよ♪あとおみあげヨロシコ↑↑』
ユカが少し寂しそうに言う。
『ヨロシコ↑↑』
ナオコも続けて繰り返す。
『あぃあぃさ〜♪』
警察官の真似をして敬礼を2人にする幸。
そうして3人は屋上を後にした。
幸にとっては何よりも楽しみにしていた夏休み。何しろ大好きな誠に会えるのだから。誠と会うのはめちゃ久しぶり♪
そんなことを考えていたら自然と顔がニヤけてしまう。
そんな幸を見て心配そうにアヤコが話かける。
『さ、幸〜?』
幸の顔の前でブンブンと手を振るアヤコに気付く。
『ぬぉっ!?(驚)』
めちゃ驚く幸を見てクスクス笑うアヤコ。
『ごめん?。ボーっとしてた〜。』
幸の下手な言い訳。
『幸らしいね♪』
そう言うとアヤコは教室を出て行った。
こうして騒がしい1学期があっというまに終わった。