貴方に何度、殺されたでしょう?
何度、思い出したように掘り起こされたのでしょう?
愛の墓まで追いかけてきて
その嘘っぱちの塊を食べさせて
私を救おうと仰るのですか?
甚だ遺憾。
愛の崖下を見下ろして
その見せかけのロープを、さあ掴めと私に差し出したりして?
実に興醒め。
もう私の胸に
貴方の花など咲かせてやらない。
何も取り除いてはあげません。
奪うばかりのホースなど、
さっさと、とっとと引き抜いてやる。
それだけ申し上げたら十分ね。
正体バレた怪人みたいに
さぁ、私の前からお逃げなさいな。
できる限りに憎たらしくね。
その扉を重く閉ざしてて行けばいいんだ。
そうして二度と
戻りなさんな。
もしも次にお目にかかるものならば、
今度こそ
私は貴方を愛してしまう。
殺したいほどに愛してしまう。
嗚呼、せめて
背中だけでも忘れたい。