翌日…
「はぁ…」
こんなに学校に来るのが憂鬱なのは、初めてだった。旭川君の顔を思い浮かべる度に、胸が締め付けられた。
「着いちゃった…」
校門をノロノロくぐり抜け、昇降口までたどり着いた。
「…ウソ……」
目の前に立っていたのは、旭川君だった。
しかしいつも通りの彼ではない。髪は短くし、ピアスもアクセも全てはずし、きっちり制服を着こなしている、さわやかな好青年がそこにいた。
「おはよ」
「おはよう…」
そして、旭川君は静かに頭を下げた。
「悪かった…」
「……?」
「俺、間違ってた。俺が言ってた恋よりも、お前が言ってる恋の方がずっといいな。うん…ありがと。」
「旭川君…!」
「そんで…率直に言うと…好きなんだ。昨日あんなことしといて、最低だけど…お前にマジで恋してる。好きだ。」
「………///」
「返事は……?」
迷いも何もなかった。
「いぃに決まってるよ…ばか…!」
気づけば、私の頬には涙が伝っていて、改めて、旭川君に恋をしていた自分に気づかされる。