友達 2

桜子  2008-01-27投稿
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友達のユキからショウへのキューピッドをたのまれた翌年。

小学生最後の一年は、何故かショウとよくよく縁があった。

くじ引きで席替えをする度、必ずショウが前後左右のいずれかにいた。

卒アル製作の為にやたらと取られた写真には、必ずショウも写っていた。



「もう、マミとは喋らないから。」
そんな捨てぜりふで同じクラスの仲良し女子グループにおいてきぼりにされたときは、正直「なんでよ…。」と呟いた。

新しく転入してきた女の子が、気になる男の子として名前を挙げたのが、隣のクラスの私が好きなユウくんだった。

「なんでよ…。」
もう一度呟いてみたものの、状況の把握が出来ない。
カッコイイよね、と言ったから、そうだよね〜と答えた、だけじゃないのか…。
「言い方が嫌らしかったのかも…」

呟きながら教室に戻ると、さっと視線を感じた。

その日一日、クラス中の女の子は誰ひとりとして、私と話そうとしなかった。
(さっきのアレが原因か…)
そう思い至ると同時に阿呆らしくなってしまい、話し相手もいないまま、下校時刻を迎えた。

一人とぼとぼ歩いていると
「いじめられてんのか?」
振り返ると、ショウが真剣な顔で立っていた。



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