♪〜タラン ポロン〜♪
7歳の女の子が弾くピアノはポロネーズ
小さな手をいっぱい広げて …
お姉さんみたぃになりたくて、ちょっと背伸びした曲を選んだ。
一生懸命練習して、いつか発表会で弾いてみせるの
お客さんからたくさん拍手をもらうの
♪〜タッター タラン♪
でもね、何度弾いても何度歌っても…上手く弾けないところがあるの…
この、一番高い音…
どうして…?
ふとみると、真っ白なはずのピアノの鍵盤が真っ赤…
女の子は驚いて手を握った
そのとき初めて気がついた……………右手の小指がない
『練習の時間よ…』
遠くで声がする
ふと気がつくと、女の子はベッドの中
手の平はとても大きくどんな鍵盤でも弾けそうなくらい…
でもやはり、小指がない
『練習の時間よ』隣に立っていた女の人が言う
夢だったんだ…
あの女の子は昔の私
そう、私が小指を無くした日。