「この暑いのに熱まであるの!大変ねぇ。」
先生はそう言ってアタシに体温計を渡した。
「ありがとうございまぁす。」
アタシはお礼を言って熱を計った。
「昨日は何時に寝た??」
「えぇ…覚えてない。気付いたら寝てたんですよ。目が覚めたら布団もきないで寝てて鼻グスグスでだるくて、って感じで。」
「寝冷えしたのね。体調管理きちんとしなきゃ。」
「は゛い゛。」
持っていたヴィヴィアンのタオルで鼻を押さえながら言った。
アタシの脇に挟んでいた体温計が小さな音をたてて鳴った。
「38度6分。」
アタシは体温計のデジタル数字を読み上げた。
「結構高いわねぇ。吉村サン、ベットに布団ひいてあげてくれない??」
先生はアタシから体温計を受け取りながら言った。
「はぁい。ほらアホ椿おいで。」
それからアタシは鈴子サンにベットまで連れていかれ眠った。
思ったより保健室のベットは寝心地良く、鈴子サンが教室に行った後アタシはすぐに眠りについた。
たぶん1時間位寝ていたと思う。
話し声で目が覚めた。小泉先生以外に誰かいる。
「…だ……るんだ。じゃあ待ったが良いよね。熱何度あったの??」
この声は…。
「38度5分よ。授業は??」