18才の夏…私は恋をした。
高校を卒業し、専門学校に進学した私は、初めて電車通学をする事になった。
朝の満員電車は慣れなくていつも不安な気持ちでいっぱだった…
そんな時、唯一の心の支えは、いつも同じ時間に乗る男の人だった…
その人は綺麗な顔立ちをして、背は高くて、誰が見ても見惚れてしまいそうな人だった。
私も、いつの間にか見惚れていた…
専門学校にも慣れて、電車通学も楽になってきた夏の頃…
私は、電車の中であの彼と隣同士になった。
暑さもあって、私の頭は、ぼーっとしていた。
電車が揺れるたびに、彼の香りが漂う…
夏とは思えない爽やかな香りが私の鼻に残る…
まるで海の中にいるみたいだった…
次第に、私の頭は更にぼーっとしていた。
電車に揺られて…
フラフラして、頭の中が真っ白になった。
その瞬間、バタンっと音をたてて私はその場で倒れてしまった…