『アタシ…‥妊娠したの!!子供できたんダヨ。アタシのポッコリお腹は太ったわけじゃなかったね(笑)』
返事を聞きたくて何度も、何度も彼に言う。
『ねぇ!いい加減にして』
…何も答えてくれない。
つい1時間前に彼は電話で
『そっち行くから待ってて』
と言った。
彼は目を開けない。
口も開かない。
息もしていない。
来る途中で事故にあい彼は…‥・。
彼の声を聞くことはもお二度とない。
子供ができたことをどお思っていたのか聞くこともできない。
ある日、彼のお母さんが家にきた。
『事故の日。出かける前に〇〇がね《俺は父親になる!結婚するから!》って満面の笑みで言ってたよ。…伝えるか迷ったけどアノ子の最後の言葉を伝えたかったんだ。』
アタシの両親は妊娠の事と彼の死をそこで初めて知った。
みんなアタシに何か言ってるけど聞こえない。
正直アタシは彼の気持ちを知りたくなかった。
彼の死を認めるなんてできない。
満面の笑み。どんな顔で笑ったの?
父親になる。結婚する。本当にそお思ったの?
本当に喜んだの?
悲しくて、悲しくてどおにもならないよ。
…‥・続