私立東谷学園、第二グラウンドにて。
此処では東谷学園野球部の部員たちがランニングなどをして汗を流していた。
その練習内容とは、
中学校の時シニア&中学野球の有力選手は
打撃練習&守備練習などを中心に流していき、
またそれ以外の者は、
ランニング中心のメニューをこなしていた。
普通、まだ一年の最初の時期はランニング中心のメニューで基礎体力をつけなければいけないのだが、一年中心のこの野球部にそんな余裕がなかった。
金曜日。
この日の練習後、
古谷監督は部員たちを呼び出し、こう言った。
「前にも話したよう・・・ないか。今度の日曜日に、向こうの西谷高校と練習試合をする。相手は大低予選一、二回戦程度のチームだが・・・」
ここで古谷は一拍置き、
「こっちも所詮中学を卒業したばかりが集まるチームだ。だからどんな状況でも決して油断をしないように。」
と、言った。
「まあ、油断できる状況が来れば。の話しだがね。」と、一言を添えて。