「正面に、敵戦闘機6。距離8000!!」
「ステルスシステム、オン!!」
「エネルギーチャージ!!」
「ブースト出力マックス!!」
「敵ロックオン!!」
「ってぇ!!!」
大佐の声と共に一斉にトリガーを引く。
「敵機、消滅!」
「よし、このまま行くぞ!!」
長距離砲により戦闘だったからか、撃墜したという実感はなかった。
「敵空母まで距離16000!」
「挟み打ちにする!!オルスと私は左!ユウタ、セザンヌ、レイチェルは右に回り込め!!」
散開し空母を目差した。
「敵空母発見!!先鋒部隊と交戦中!!」
「よし、行こう!!」
「行くぜぇぇぇぇ!!!」
セザンヌのレールガンが発射される。
ドォォォン!!!
「よし、主砲を潰した!今だ!!」
一気に距離を縮め、集中砲火を浴びせる。
しかし流石は戦艦の火力と耐久力。なかなか沈みはしない。
「ユウタ!後ろ!!」
「!!?」
すぐ後ろに敵の戦闘機がいた。
「くっ!ロックオンされてる!かわせるか!?」
戦闘機からミサイルが放たれた。
左に急下降してかわす。
しかしすぐさま機銃掃射が火を噴く。
「こんなところで…死ぬわけにはいかないんだぁぁぁ!!」
今度は右に急旋回して機銃をかわし、戦闘機の後ろに回る。
「アメリカの…犬のくせにぃぃぃ!!!」
すぐさまトリガーを引く。
バルカン砲がコックピットに風穴を開ける。
そのまま戦闘機は落ちて行き、地中海に墜落していった。
「はぁ…はぁ…はぁ…やった…のか…」
この時、初めて人を殺した実感がわいた…
頭の中はあの時の…日本でのあの日を記憶が…静かに…静かに流れていた…